▼JUN
△SP-WPCビッグフィンヘッド80ccボアアップキット
△
60,000 →
55,800
△BFヘッドAssy、シリンダー、ピストンAssy、ハイカム、キャブレータ(マニホールド含)、クラッチ、ドライブスプロケット、ガスケット
◇
ビッグフィンヘッド
ビッグフィンヘッド(略記:BF)のバルブ径はIN(インテーク:吸気弁)23mm、EX(エキゾースト:排気弁)20mm。ロッカーアーム・ロッカーアームシャフトは純正部品を使用。バルブは組み込まれている。純正ヘッドや、他社の平均的なヘッドに比べるとフィンが大きく設計されており、空冷効果が高いとされている。また、同社が開発したペンタゴンネットを装備。アルミ製。
※ペンタゴンネット:キャブレータ車両の場合、キャブレータからエンジンに送られてくる混合気のガソリンは完全に気体化せずに、液体として流れてくる。そこで吸気側ポート内にネット(網)を配置し、そこを混合気が通るとガソリンの水滴の大きさが小さくなり、より気体に近づけることで燃焼率がよくなるとされている。
※純正ヘッドバルブ径(IN : 19mm, EX : 16mm)
◇
シリンダー
スリーブ(シリンダーライナー)にターカロイ材を使用し、耐久性を増しているとされる。メーカー曰く、「ノーマルシリンダーより耐久性が抜群です」としている。さらにスリーブはWPC加工を行ってある。材質はアルミ製。
※スリーブ(シリンダーライナー):シリンダーのコアの部分。燃焼室の隔壁となる部分なので耐熱性を要求される。さらに、ピストンが高速でシリンダー内を動くために耐久性(対磨耗性)も要求される。
※WPC加工:超微粒子を超高速で加工する面に噴射し、面に細かい凹凸を生成する。その凹凸にエンジンオイルが付着すると、普通面よりもそこにオイルが滞留しやすいのでエンジンにやさしいとされる。疲労強度向上・摺動性向上に効果があるとされる加工である。
◇
ピストン
WPCキットでは施されていないが、SP-WPCキットになるとピストンにもWPC加工がされている。
◇
キャブレータ
京浜社製PC20キャブレータ。さらに、マニホールドやガソリンホースも付属。カブのカスタムでの王道なキャブレータなので、セッティングに困ったときにインタネットを利用すれば情報を入手しやすいのが魅力。また、相性がいいのか、セッティングが出しやすいとされている。
※型番の後の数字はキャブレータ・エンジン側の口径。大きくなれば吸入量を増やすことが出来る。しかし、排気量やマニホールド(キャブレータとエンジンをつなぐパイプ)との兼ね合いもあるので要注意。
※純正キャブレータ:PB13
◇
ハイカム・クラッチ・その他
ハイカムには特殊硬質めっき加工がされており、耐熱性に優れ、摩擦抵抗が少なくなるとされています。
◇
総評
一見、6万円という値段を見ると高価に見えるかもしれませんが、それぞれの部品を単品で買うと6万円では済みません。さらに、いろんなパーツを組み合わせたときに「相性」がとれるかは分かりません。仮に、初心者の方でボアアップを!と考えている方がいらっしゃるならば、オススメして間違いないキットだと私は思います。欲を言えば、耐久性のために強化オイルポンプと強化カムチェーンを同時装着したいところです。
◇ メモ
現在は名称が変わって「カブ50BFパワーアップキット」とされている模様。
←
パーツインプレッションの見方
→
クラシックハンドルキット